個人再生とは〜個人再生のポイントと注意点〜

●個人再生とは?

個人再生とは、裁判所を通して債務を原則5分の1に減額し、減額された債務を原則3年で返済していく債務整理制度です。但し、住宅資金特別条項を利用する場合は、住宅ローン債務については減額されません。
個人再生は以下の特徴があります。

  • マイホームを手放さず、債務整理ができる
  • ギャンブル等で作った借金があっても債務整理が可能
  • 警備員、保険外交員、士業等の方でも利用可能(自己破産の場合、これらの職業には一定期間就けなくなります。)

 

●個人再生のメリットとデメリット

メリットとして以下のものが挙げられます。

  • 債務が原則5分の1に減額される。
  • マイホームを手放さず、債務整理が可能
  • 貸金業者から督促が止まります。
  • 警備員、保険外交員、士業等の方でも利用可能
  • ギャンブル等で作った借金があっても債務整理が可能

主なデメリットは以下のとおりです。

  • ブラックリストに掲載されるため、新たな借り入れが5~10年間程度できなくなる。
  • 返済できるだけの収入が必要
  • 保証人がいた場合、保証人に請求がいきます。
  • 官報に住所氏名が掲載されます。(一般の人はほとんど目にすることないものです。)
  • 費用が高額かつ手続きに時間がかかる

 

●個人再生の申し立ての要件

将来的に継続的にまたは反復して収入を得る見込みがあり、債務が5000万円を超えていない場合に利用できます。

 

●「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」

個人再生には、「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」の2種類があります。

小規模個人再生はネーミングとは反して、事業者以外のサラリーマンの方も利用できます。「給与所得者等再生」よりもメリットが大きい場合が多いため、個人再生のほとんどは「小規模個人再生」を利用する方が多いです。

「小規模個人再生」と「給与所得者等再生」と大きな違いは、主に2つです。1つは「小規模個人再生」は債権者の半数が反対せず、かつ、債権総額の2分の1を超えないことが条件になっておりますが、「給与所得者等再生」は債権者の同意は不要な点です。2つ目は返済額です。具体的な返済額の計算方法は省略しますが、一般的に「給与所得者等再生」を利用したほうが返済額が高くなる傾向があります。よって、債権者から反対されるリスクを冒しても「小規模個人再生」が利用される場合が多いです。

 

●住宅資金特別条項

マイホームを残したまま個人再生手続きができます。再生計画が認可されると、住宅ローン以外の返済額は減額されます。(住宅ローンは減額されません。)

住宅資金特別条項を使うことができる条件は以下のとおりです。

  • 住宅の建設、購入、改良に必要な資金の貸し付けで分割払いの定めのある債権
  • 住宅ローン債権(保証会社の求償権を含む)を被担保債権とする抵当権が設定されていること
  • 住宅ローン以外の抵当権や差押登記がないこと
  • 本人所有であること(共有名義もOK)
  • 本人が居住していること
  • 保証会社の代位弁済後6カ月を経過していないこと

 

●個人再生の流れ

1.ご相談

直接ご面談し、じっくりお話をお伺いいたします。その上で個人再生の制度や手続き、スケジュールや費用につきましてじっくりご説明させていただきます。ご相談に当たっては以下のものをご準備いただければスムーズにお話ができます。

  • 借入先と残高がわかるもの
  • 債権者や貸金業者から送られてきた書類や支払明細書等
  • 給与明細(3ヶ月分)や所得がわかるもの
  • 預金通帳
  • 源泉徴収票
  • 課税証明書
  • 運転免許証等の身分証明書

●個人再生の流れ

2.受任通知の発送、債権調査

債権者に対して、受任通知を発送します。これにより、債権者からの取り立てがなくなります。

●個人再生の流れ

3.書類作成準備

個人再生申し立てに必要な書類のご準備をお願いします。

●個人再生の流れ

4.個人再生申し立て

書類が整いましたら、当事務所で申立書類を作成し、裁判所に申し立てを行います。

●個人再生の流れ

5.個人再生委員の選任と面談(神戸地裁では、弁護士申し立て、司法書士が書類を作成した場合、個人再生委員はほとんどの場合で選任されません)

個人再生を申し立てると個人再生委員が選任されます。個人再生委員とは、裁判所が選任する弁護士で裁判所の代わりに借金状況の確認や返済状況を確認する専門家です。個人再生委員が選任されますと、この個人再生委員と面談する必要がございます。面談では申し立て書について質問を受けることになります。

●個人再生の流れ

6.履行テスト(家計収支表作成、通帳に一定額の積み立て)

再生計画に基づく返済を現実に履行することができかのテストのため、銀行通帳に毎月一定額の積み立てを行います。また、この期間、家計収支表をつけいただくことになります。

●個人再生の流れ

7.再生計画案の提出

再生計画案とともに、履行テストで積み立てていただいた通帳の写し及び家計収支表を提出いたします。

●個人再生の流れ

8.再生計画認可決定及び履行

再生計画認可決定が確定した後は、その計画に従って債権者に返済していただきます。返済期限は原則3年ですが、事情によっては5年の返済期間となる場合もあります。この返済が完了すると残りの債務の支払い義務は免除されます。

 

●個人再生の費用

費用は司法書士報酬と裁判所等に支払う実費があります。

実費

  • 収入印紙:1万円
  • 予納郵券:債権者の数によって変動しますが、数千円前後
  • 予納金(官報公告):1万2268円
  • 予納金(個人再生委員が選任された場合):15万円~25万円

 

司法書士報酬

住宅資金特別条項なし:25万円~
住宅資金特別条項あり:30万円~

※個人事業主の場合:3万円追加

上記の他、交通費等が別途発生いたします。

 

法テラスを利用した費用のお支払い

費用のお支払いが困難な方は、法テラスによる立替制度(法律扶助)が利用できます。

法テラスとは、法律支援を目的に国の機関として、弁護士や司法書士費用のお支払いが困難な方に対してその費用を立て替える制度です。

毎月の支払いを5000円~1万円程度とすることができ、また費用総額も概して安くなります。但し、法テラス利用には1月当たりの収入や資産額の基準がありますので、詳細は法テラスのホームページ等でご確認ください。(単身世帯の場合、月の収入が約18万円以下で保有資産が180万以下)

当事務所の司法書士は法テラス契約の司法書士でございます。法テラスご利用のご希望がございましたら、お申し付けください。

 

●弁護士と司法書士の違い

弁護士と司法書士に依頼する場合の違いについて記載します。

結論から記載すると神戸地裁にでは、実務上ほとんど差はありません。

主な差は下記のとおりです。

・債権者と交渉する必要がある場合(ほとんどの場合は債権者と交渉する必要がないため、実務上あまり問題になりません)

 

司法書士が個人再生を行える根拠は司法書士法第3条4号です。これに基づいて裁判書類作成業務が行えます。「裁判書類作成」とは単にタイプライター的なものではなく、司法書士が持つ専門的知識を依頼者に提供し、書類作成から裁判所への申し立てにいたるまで最大限サポートすることが求められております。

書類作成代理人としてできないこととして、債権者との交渉ですが、裁判所を通して画一的な処理を行うため、ほとんどの場合は債権者と交渉する必要が特にありません。

 

なお、個人再生を個人で申し立てると個人再生委員が選任されます。これらの費用は15万円~25万円と高いため、ご自身の手間を考えますと専門家に依頼したほうがよいかと思います。

※神戸地裁では、弁護士申し立て、司法書士が書類を作成している場合はほとんどのケースで個人再生委員は選任されない運用となっております。

 

まとめ

神戸地裁に申し立てる場合の実務上の違いはほとんどありません。弁護士に依頼したほうが良い場合は、債権者と交渉する場合です。それ以外の場合は司法書士と弁護士に実務上の違いはほとんどありません。個人再生はある程度時間がかかる手続きです。相談しやすい先生にご依頼することをお勧めいたします。

なお、神戸地裁では、弁護士申し立て、司法書士が書類を作成している場合はほとんどのケースで個人再生委員は選任されない運用となっておりますので、専門家に依頼することをお勧めいたします。

 

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