Archive for the ‘コラム’ Category

今年もありがとうございました。

2021-12-25

早いもので令和3年も終わりを迎えます。

今年もコロナで明け暮れた年となりました。

今年の前半と比べて後半は、コロナも落ち着きを見せ、明るい兆しが見え始めてきたかと思います。

当事務所でも、前半と比較して後半は売り上げが上がってきており、何とか年を越すことができそうです。

しかしながら現状のままでは大変苦しく、抜本的な改善が必要と考えております。

何はともあれ何とか年を越すことができましたので、辛抱しある程度生活ができる程度まで早めに持っていきたいと思っております。

 

本年もありがとうございました。

来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

業務執行社員を社員に変更する登記ついて

2021-12-18

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

本日は、合同会社等の持ち分会社で業務執行社員を辞任し、単なる社員とする登記について記載したいと思います。

 

業務執行社員とは

まず、前提として持分会社には「社員」「業務執行社員」「代表社員」といったものがあります。持分会社での出資者を「社員」(株式会社ですと株主にあたる方です。)、会社を経営する人を「業務執行社員」(株式会社ですと取締役にあたる方です。)、会社の代表を代表社員(株式会社ですと代表取締役にあたる方です。)と呼んでおります。

 

持分会社は株式会社と違って出資者が経営者となる会社形態です。よって、原則として社員は全員、業務執行社員(経営者)となります。業務執行社員は①定款に直接定める②総社員の同意により業務執行社員を定める選任方法を定款に定め、その選任方法に従って定めることができます。

今回は、業務執行社員でもあった者が社員の身分は残しつつ、業務執行社員だけを辞任する手続きについて記載いたします。

 

業務執行社員を辞める手続き

定款で指名された業務執行社員は、定款に別段の定めがない限り総社員の同意により廃止することで業務執行社員でなくすことができます。

業務執行社員の選任方法に関する定款の定めに従って選任された業務執行社員は当該選任方法と同様の方法により解任することができます。

このほかに、業務執行社員から辞任を申し出ることで辞めることができると解されております。

 

登記手続

業務執行社員の辞任には以下の添付書面が必要です。

・定款に定めていた場合は、総社員の同意書

・務執行社員の選任方法に関する定款の定めに従って選任された業務執行社員の場合は、定款及び社員の一致を証する書面

・辞任の場合は、辞任届

 

登録免許税は1万円(資本金が1億円を超える合同会社の場合は3万円)です。

 

登記すべき事項は、「業務執行社員 ○○ 業務執行権喪失」と記載いたします

オンライン署名を施した議事録等を用いた商業登記申請について

2021-12-11

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

本日は、オンライン署名を施した議事録等を用いた商業登記申請について記載したいと思います。

 

オンライン署名を施した議事録等を用いた商業登記申請

最近では、株主総会議事録や取締役会議事録を電子データで作成する会社も多くなってきました。そこで、電子データで作成した株主総会議事録や取締役会議事録をそのまま商業登記申請できるかとの問題があります。

電子データの押印の種類によって決まります。

一般的な電子データへの押印はクラウドサインを用いられることが多いです。クラウドサインはいわゆる認印と同様の取り扱いを受けるため、認印相当で済む登記の場合は、そのまま商業登記申請ができます。一方で新規に代表取締役を選定する議事録のように実印相当の押印が要求されるような申請の場合は、使用できません。

実印相当の電子署名には、以下の3つです。

・商業登記電子証明書

・公的個人認証サービス電子証明書(マイナンバーカード)

・特定認証業務電子証明書

 

商業登記電子証明書とは、登記所が発行する会社代表者に関する電子証明書をいいます。登記所も電子申請普及のため、手数料を下げております。常時、登記申請を行う会社の場合は検討しもよいのではないかと思います。商業登記電子証明書の取得方法は、法務局のホームページに記載しておりますので、ご参考としていただければと思います。

 

常時、登記申請を行わない会社の場合は、公的個人認証サービス電子証明書いわゆるマイナンバーカードを利用して電子署名を施せます。マイナンバーカードを利用する場合は、発行の手間が省ける一方で、代表者のカードを使用しなければならないため、ある程度大きい会社の場合は使用しにくいというデメリットがあります。一人会社の場合は気軽にオンライン申請できますので、検討してもよいのではないでしょうか。

支店廃止の登記について

2021-12-04

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

本日は、支店廃止の登記について記載したいと思います。

 

支店廃止の登記

交通機関の発展、オンラインの発達により最近ではほとんどメリットがなくなった支店登記を廃止する手続きを記載いたします。

 

支店廃止は会社による決議が必要となります。

決議期間は以下のとおりです。

・取締役会設置会社:取締役会決議

・取締役会非設置会社:取締役の過半数の一致(取締役会非設置会社の場合、株主総会の決議でもできます。)

 

支店廃止決議をすると、2週間以内に管轄法務局に登記申請する必要があります。

支店廃止登記は支店の所在地によって、申請方法が異なります。

・支店が本店と同一管轄の所在地で登記されている場合

本店を管轄する法務局に支店廃止の申請書と取締役会議事録等の支店廃止を決議した証明書を添付して申請いたします。

登録免許税は3万円です。

 

・支店所在地がが本店と異なる管轄の法務局にある場合

この場合は、まず本店を管轄する法務局に対して支店廃止の登記を申請いたします。本店での登記が完了したら、支店廃止が登記された本店の会社謄本を支店を管轄する法務局に添付して申請いたします。この場合、登録免許税は本店所在地では3万円、支店所在地では9000円となります。

 

オンラインが発達した現在では、わざわざ行政側の都合で2つの法務局に別々に登記申請するのは面倒とのことで、本支店一括申請が認められております。この場合は、本店を管轄する法務局に支店分の登記申請をすることで法務局側で本店で登記が完了したら、支店を管轄する法務局に関連する書類を送ってくれる扱いをしてくれるようになりました。

この場合の登録免許税は、3万9000円に加えて手数料として別途300円が必要となります。

 

生活保護の申請権者

2021-11-27

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

本日は代理人による生活保護の申請権者について記載いたします。

 

生活保護の申請権者

生活保護は、憲法25条が保証している健康で文化的な最低限度の生活を保障することを目的に困窮の度合いに応じて国家が必要な保護を行う制度です。

生活保護は原則、要保護者の申請によって開始されます。

生活保護法第7条で急迫した状況にあるときは職権で開始されることもありうると記載されておりますが、こちらは例外で、例えば1人暮らしの方が意識不明で病院に運び込まれた時等に限られ、本人が意思表示できるような状況下においてはいかに困窮していようとも申請がないと開始されることはほとんどありません。

生活保護の申請は誰でもできるわけではなく原則以下の者と生活保護法第7条に定められております。

 

・本人

・要保護者の扶養義務者

・同居の親族

 

ここで扶養義務者とは3親等内(親、兄弟、配偶者、甥姪)の親族を指します。生活保護法では、生活保護より扶養が優先されます。原則として扶養義務者がいればまず扶養できないか自治体から照会がいきます。この照会は扶養義務を果たすことを強制するものではなく、法律に定められた原則を守るための手続きとして行われているものでございます。このことが生活保護申請を思いとどまらせる要因になっていることもありますが、DV等の特別な事情があれば考慮してくれる自治体もあります。

 

生活保護法

(申請保護の原則)

第七条 保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとする。但し、要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができる。

 

生活保護の代理申請

厚生労働省は生活保護は代理申請になじまないとして弁護士等による代理申請を認めておりません。生活保護に当たっては何よりも本人の意思が尊重され、申請権者以外の申請を原則認めておりません。生活保護申請に当たっては書類が揃っていなくとも申請はできますので、専門家に頼らなくても窓口に行けば申請できますので、生活に困窮している方はまず窓口でご相談いただければと存じます。

 

入院中の生活保護申請

本人に申請意思があれば通常は代理申請ができなくても困ることはほとんどありませんが、例えば本人が入院中の場合や認知症等で意思能力が衰えられている方の場合、困ることになります。入院中で本人が申請できない場合は、同居の親族等がいればその方が役所に行って申請できます。お一人暮らしの場合は、病院の相談員が役所に連絡をして生活保護について依頼することができます。生活保護が決定した場合は、病院の相談員が役所に連絡した日に遡って生活保護が適用されます。役所は病院の相談員から生活保護の相談があった場合、後日、病院に赴き本人に意思確認を行います。本人の意思確認ができれば生活保護の決定がおります。

 

認知症の方の生活保護申請

生活保護は申請によるべきとの原則があるため、本人がいくら困窮していたとしても本人の意思が確認できない場合、生活保護の決定がおりません。そのため、認知症等によって十分に意思が伝えられない方の場合、問題となっておりました。

厚生労働省は生活保護は代理申請になじまないとの見解をとっております。この見解に対して弁護士会が意見書を出したことをきっかけとして、令和3年9月15日に開催された厚生労働省の有識者会議、成年後見制度利用促進専門家会議で成年後見人が生活保護申請ができるようになりました。

成年被後見人は事理弁識能力を欠く常況にある人だから、保護申請の判断が自己では困難であり、その意思能力のサポートのため成年後見人が選任されているため、成年後見人による代理申請を10月1日以降認めるとの見解を示しました。

なお、被保佐人や被補助人については、認めないとの見解は現在も変わっておりません。

被保佐人でも財産管理能力が弱い方も多く、成年後見制度を利用している方は後見類型に関わらず、代理申請を認めて欲しいと考えております

生活保護の申請権者

2021-11-20

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

本日は代理人による生活保護の申請権者について記載いたします。

 

生活保護の申請権者

生活保護は、憲法25条が保証している健康で文化的な最低限度の生活を保障することを目的に困窮の度合いに応じて国家が必要な保護を行う制度です。

生活保護は原則、要保護者の申請によって開始されます。

生活保護法第7条で急迫した状況にあるときは職権で開始されることもありうると記載されておりますが、こちらは例外で、例えば1人暮らしの方が意識不明で病院に運び込まれた時等に限られ、本人が意思表示できるような状況下においてはいかに困窮していようとも申請がないと開始されることはほとんどありません。

生活保護の申請は誰でもできるわけではなく原則以下の者と生活保護法第7条に定められております。

 

・本人

・要保護者の扶養義務者

・同居の親族

 

ここで扶養義務者とは3親等内(親、兄弟、配偶者、甥姪)の親族を指します。生活保護法では、生活保護より扶養が優先されます。原則として扶養義務者がいればまず扶養できないか自治体から照会がいきます。この照会は扶養義務を果たすことを強制するものではなく、法律に定められた原則を守るための手続きとして行われているものでございます。このことが生活保護申請を思いとどまらせる要因になっていることもありますが、DV等の特別な事情があれば考慮してくれる自治体もあります。

 

生活保護法

(申請保護の原則)

第七条 保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の同居の親族の申請に基いて開始するものとする。但し、要保護者が急迫した状況にあるときは、保護の申請がなくても、必要な保護を行うことができる。

 

生活保護の代理申請

厚生労働省は生活保護は代理申請になじまないとして弁護士等による代理申請を認めておりません。生活保護に当たっては何よりも本人の意思が尊重され、申請権者以外の申請を原則認めておりません。生活保護申請に当たっては書類が揃っていなくとも申請はできますので、専門家に頼らなくても窓口に行けば申請できますので、生活に困窮している方はまず窓口でご相談いただければと存じます。

 

入院中の生活保護申請

本人に申請意思があれば通常は代理申請ができなくても困ることはほとんどありませんが、例えば本人が入院中の場合や認知症等で意思能力が衰えられている方の場合、困ることになります。入院中で本人が申請できない場合は、同居の親族等がいればその方が役所に行って申請できます。お一人暮らしの場合は、病院の相談員が役所に連絡をして生活保護について依頼することができます。生活保護が決定した場合は、病院の相談員が役所に連絡した日に遡って生活保護が適用されます。役所は病院の相談員から生活保護の相談があった場合、後日、病院に赴き本人に意思確認を行います。本人の意思確認ができれば生活保護の決定がおります。

 

認知症の方の生活保護申請

生活保護は申請によるべきとの原則があるため、本人がいくら困窮していたとしても本人の意思が確認できない場合、生活保護の決定がおりません。そのため、認知症等によって十分に意思が伝えられない方の場合、問題となっておりました。

厚生労働省は生活保護は代理申請になじまないとの見解をとっております。この見解に対して弁護士会が意見書を出したことをきっかけとして、令和3年9月15日に開催された厚生労働省の有識者会議、成年後見制度利用促進専門家会議で成年後見人が生活保護申請ができるようになりました。

成年被後見人は事理弁識能力を欠く常況にある人だから、保護申請の判断が自己では困難であり、その意思能力のサポートのため成年後見人が選任されているため、成年後見人による代理申請を10月1日以降認めるとの見解を示しました。

なお、被保佐人や被補助人については、認めないとの見解は現在も変わっておりません。

被保佐人でも財産管理能力が弱い方も多く、成年後見制度を利用している方は後見類型に関わらず、代理申請を認めて欲しいと考えております。

生活保護と代理申請

2021-11-13

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

本日は代理人による生活保護申請が認められるか記載いたします。

 

日本国憲法第25条には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」と規定しております。

この憲法25条に規定する理念に基づき国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するため生活保護制度を設けております。

登記申請にしても訴訟にしても原則は本人が行うこととしておりますが、本人の代わりに代理人を選任することが認められております。

一方で、生活保護申請は、本人の意思に基づき行うことを原則としていることは登記や訴訟と同じですが、何故か代理人申請を認めないとされております。

厚生労働省は生活保護問答集の中で「代理人による保護の申請は認められるか。」という問いの中で「代理人による保護申請はなじまないと解される」という見解を示し、現在もこの見解に基づいて代理人申請を断固認めないというスタンスをとっております。日弁連はこの方針に反発し、厚労省に対して意見書を提出しましたが、現在もこの見解は変わっておらず本人申請以外は認めないままとなっております。

この見解のため、被保佐人や被補助人で意思表示が十分できない方が入院等で生活が送れなくなったときに大変困る事態になっております。被保佐人や被補助人の中には、人と会うことを極端に嫌ったり、財産管理を保佐人や補助人が行っているため自身の困窮状況がわからず市役所の方との面会を頑なに拒む方がいらっしゃいます。本人と直接面談できない場合は、生活保護の手続きが取れなくなることもあります。こうなってしまうと必要な治療を拒否されたりして最悪命を落とす事態になることもあり得ます。

 

一応生活保護には、職権保護の規定が25条に定められておりますが、なかなかハードルが高いのが実情です。

少なくとも被保佐人や被補助人には代理申請を認めて欲しいと思います。

 

(職権による保護の開始及び変更)

第二十五条 保護の実施機関は、要保護者が急迫した状況にあるときは、すみやかに、職権をもつて保護の種類、程度及び方法を決定し、保護を開始しなければならない。

 

 

 

合同会社のメリット

2021-11-06

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

最近は合同会社の設立が増えております。

そこで本日は、合同会社のメリットについて記載したいと思います。

 

合同会社の特徴

株式会社と比べて合同会社には以下の特徴があります。

・出資者と経営者が同じ

・第三者からの出資が困難

・手続きや義務が簡略化されている

 

株式会社は出資者である株主と取締役等の経営者は原則分離されております。(同一人物でも可)。一方で合同会社は株式会社と異なり原則出資者がそのまま経営者になります。そのため、経営に関わらない第三者から出資を受けることが困難となり、会社を大きくしていくことには不向きな会社形態です。そのため、不特定多数が出資する株式会社と異なり経営者と出資者が同じ合同会社では、様々な手続きや義務を簡略化しても不利益を受けるのは同じ人物なので、義務等を大幅に緩和されております。

 

合同会社のメリット

合同会社の主なメリットは下記のとおりです。

・設立費用が安い

・役員の任期がない

・決算公告義務がない

・利益分配が自由にできる

・定款で会社法と異なる規定を設けることが可能

 

合同会社の設立費用は6万円から設立可能です。一方で株式会社は最低でも20万円程度(定款認証費、登録免許税)かかります。株式会社と比較して15~16万円程度安く設立できます。

株式会社は各役員に任期があり、任期を更新するたび登記することが必要となります。株式会社では登記を12年間行われていないと、国家により強制的に解散させられる制度があります。一方、合同会社では役員任期がないため、登記費用も発生せず、国家による強制解散の制度がありません。

株式会社では毎年、決算公告を行うことを義務付けられておりますが、合同会社では報告義務がないため、余計な手間がかかりません。

また、株式会社では株主平等原則があるため、株式数に応じた配当を行う必要がありますが、合同会社では比較的自由に利益配当ができます。

合同会社では、定款自治が広く認められているため、定款に定めることにより会社法と異なる定めを設けることができます。このため、株式会社と異なり比較的自由に規定を設けることができます。

 

合同会社のデメリット

合同会社のデメリットは主に以下のとおりです。

・第三者から出資を受けにくい

 

合同会社の最大のデメリットは第三者から出資を受けにくいことにあります。株式会社(特に上場会社)では、新規株式を発行し、不特定多数から資金を得ることができます。合同会社では原則出資者がそのまま経営者となるため、第三者から出資が受けにくいことにあります。

 

合同会社に適した会社

合同会社に適した会社は主に下記のとおりです。

・家族経営の会社

・管理会社

 

合同会社は第三者から出資が受けにくいため、家族経営の会社に向いています。また、義務や手続きが簡素化されているため、管理会社に向いております。

また、特定の事業を行うに当たって、リスク管理のために設立する会社に向いております。(仮に特定事業が失敗しても本体に影響を及ぼさないようにするために設立るする会社)

 

合同会社で注意すべき点

合同会社では、社員がいなくなると会社法の規定により解散させられます。合同会社の社員は死亡により退社することになっておりますので、社員が1名の会社の場合は相続が発生すると原則強制的に解散させられます。合同会社では定款に定めることにより、相続人に社員の地位を相続させることができます。よって、合同会社を相続によって存続することを希望する場合は、定款に下記のような規定を設ける必要があります。

 

定款記載例
(法定退社及びその特則)
第○条 各社員は会社法第607条の規定により退社する。
2 前項の規定にかかわらず、社員が死亡した場合又は合併により消滅した場合における当該社員の相続人その他の一般承継人は、当該社員の持分を承継することができる。

合同会社の社員の相続

2021-10-30

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

本日は、合同会社の社員の相続について記載したいと思います。

 

合同会社の社員の相続

最近、合同会社が増えてきております。株式会社の場合、株主に相続が発生すると相続人に株主の地位が相続されます。一方、合同会社は当然には社員の地位は相続されません。社員が死亡したからといって無条件で相続人が社員の地位を相続できるわけではありません。その根拠は会社法第608条にあります。会社法第608条では、社員が亡くなった場合、その持ち分を承継する旨を定款で定めることができる旨が定められております。言い換えれば定款に持ち分を承継できる旨を定めていなければ、社員の地位を相続できないことを意味しています。相続人に社員の地位を相続させることを希望する場合は、定款規定を設ける必要があります。定款規定がない場合は、持ち分を承継することができませんが、その持ち分の払い戻しを受けることができます。なお、合同会社の社員が亡くなった1名しかいなかった場合は合同会社は解散することになります。会社法第641条に合同会社の解散事由として「社員が欠けたこと」というものがあります。この条項により、社員が誰もいなくなるとその時点で合同会社は解散することになるからです。従って、家業で合同会社を営んでおられる方は定款に持ち分承継規定を入れておく必要があります。

 

(相続及び合併の場合の特則)

第六百八条 持分会社は、その社員が死亡した場合又は合併により消滅した場合における当該社員の相続人その他の一般承継人が当該社員の持分を承継する旨を定款で定めることができる。

 第六百四条第二項の規定にかかわらず、前項の規定による定款の定めがある場合には、同項の一般承継人(社員以外のものに限る。)は、同項の持分を承継した時に、当該持分を有する社員となる。

 第一項の定款の定めがある場合には、持分会社は、同項の一般承継人が持分を承継した時に、当該一般承継人に係る定款の変更をしたものとみなす。

 第一項の一般承継人(相続により持分を承継したものであって、出資に係る払込み又は給付の全部又は一部を履行していないものに限る。)が二人以上ある場合には、各一般承継人は、連帯して当該出資に係る払込み又は給付の履行をする責任を負う。

 第一項の一般承継人(相続により持分を承継したものに限る。)が二人以上ある場合には、各一般承継人は、承継した持分についての権利を行使する者一人を定めなければ、当該持分についての権利を行使することができない。ただし、持分会社が当該権利を行使することに同意した場合は、この限りでない。

一般社団法人の代表理事の選定方法について

2021-10-23

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

本日は、一般社団法人の代表理事の選定方法について記載したいと思います。

一般社団法人の代表理事の選定は理事会を設置する法人と非設置の法人とで選定方法が異なります。

 

理事会設置している法人の代表理事の選定方法

理事会設置の一般社団法人の代表理事は、定款に特別な規定がない限り、理事会の決議で選定します。理事会の決議要件は定款に特別な規定がない限り、議決権を有する理事の過半数が出席し、出席理事の過半数で決めます。

なお、定款に定めることにより理事会ではなく社員総会の決議で代表理事を選定することもできます。

 

理事会非設置法人の代表理事の選定方法

理事会非設置法人は、代表理事を定めなかった場合は理事全員が代表理事となります。理事会非設置法人の場合は、原則として理事全員が代表権があるとみなし、代表理事を特別に定めることにより他の理事の代表権を奪うという考え方をとります。

理事会非設置法人の代表理事の定め方は下記のとおりです。

 

1.定款で直接代表理事を定める

2.社員総会で定める

3.定款の定めに基づき理事の互選で代表理事を定める

 

登記手続き

代表理事を変更(重任を含む)したら、2週間以内に登記する必要があります。登録免許税は1万円となります。

 

理事会設置法人において理事会で代表理事を定めた場合は以下の書類が必要となります。

・社員総会議事録(理事の選任を確認します。)

・理事会議事録

・就任承諾書

・印鑑証明書

 

理事会設置法人において定款の規定により社員総会で代表理事を定めた場合は以下の書類が必要となります。

・社員総会議事録

・定款

・就任承諾書

・印鑑証明書

 

理事会非設置法人において代表理事を定めなかった場合は以下の書類が必要となります。

・社員総会議事録

・就任承諾書

・印鑑証明書

 

理事会非設置法人において定款で代表理事を定めた場合は以下の書類が必要となります。

・社員総会議事録

・定款

・就任承諾書

・印鑑証明書

 

理事会非設置法人において社員総会で代表理事を定めた場合は以下の書類が必要となります。

・社員総会議事録

・就任承諾書

・印鑑証明書

 

理事会非設置法人において定款の定めに基づき理事の互選で代表理事を定めた場合は以下の書類が必要となります。

・社員総会議事録

・定款

・理事の互選書

・就任承諾書

・印鑑証明書

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