順位変更登記について

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

本日はシンジケートローン(不動産登記)で司法書士が最も神経を使う順位変更登記についいて記載したいと思います。

前回、個別同順位で担保権を設定できない例として抵当権仮登記と根抵当権仮登記を同時に設定する場合を挙げました。このような登記はシンジケートローンではよくあります。

この場合は、否応でも順位変更登記が必要になります。司法書士にとって、最も、神経を使うことになります。まず順位変更登記について記載したいと思います。

 

順位変更登記とは?

順位変更登記とは、登記されている担保権(仮登記を含む抵当権、根抵当権、質権等)の順位を当事者の合意で変更する登記をいいます。

例えば、下記の例でみます

 

1番 抵当権仮登記 抵当権者 A銀行

2番 根抵当権仮登記 抵当権者 B銀行

 

この場合は、A銀行とB銀行が同順位で合意した場合、A銀行、B銀行共に順位1番の担保権とすることができます。

申請書には以下のとおり記載いたします。

 

「1番 抵当権仮登記 2番根抵当権仮登記 順位変更」と登記の目的を記載し、「変更後の順位 第1 抵当権仮登記 2番根抵当権仮登記」と記載いたします。

この申請書の記載方法が司法書士にとってもっとも緊張を要する原因(銀行からも記載方法についてよく質問を受けます。)となっております。

この「1番」、「2番」は実質順位ではなく登記簿に記載された順位を記載いたします。

例えば 

1番 地上権設定 地上権者 C

2番 抵当権仮登記 抵当権者 A銀行

3番 根抵当権仮登記 抵当権者 B銀行

 

の場合は、「2番 抵当権仮登記 3番根抵当権仮登記 順位変更」等と記載いたします。

 

順位変更登記の注意点

1.順位番号の指定

順位変更登記で司法書士が最も緊張する要因の最大の理由は順位の記載方法にあります。

登記簿に記載された順番を記載するだけではないかと思われますが、以下の理由から順位番号の特定が大変厄介なものとなっております。

 

①共有名義となっている不動産の場合

例えばマンションの共用部分となっている不動産では複数の人が所有権を共有しております。この場合、全く別の人が関係ないところで登記を入れれば申請書等に記載する順位が変わり順位変更登記を入れれば、登記が困難になります。

 

たったこれだけの理由で登記が困難な理由としては、順位変更登記に必要な登記原因証明情報の押印は大抵の場合は銀行となるところにあります。銀行の場合は、捨て印をくれないこともあり、順位を入れた場合は当日の申請が困難になり、登記ができないこともあり得ます。(銀行には順位番号空欄で案内することにしておりますが、シンジケートローンでは対象が多く、当日登記簿を事前閲覧してから入れたのでは、肝心の登記申請に間に合わない可能性があります。また、当日記載しても、申請までどうしてもタイムラグがあるため、その間にまったく関係ない登記が入れられる可能性も否定できません。かつて勤めていた事務所でそのようなことがあったと聞いたことがあるため、かなり緊張を強いられることになります。)

なお、銀行関係の場合は、仮に上記のようなことがあったとしても取り下げて後日、出しなおすことは認められないことが多く(対抗要件の取得日が遅れるため)、場合によっては損害賠償(シンジケートローンでは融資が数100億円レベルであり、損害保険では賄えないため、人生が終わります。)を求められる可能性があるため、大変緊張いたします。

 

②登記簿記載の知識が必要

順位変更登記は既登記済みの登記ではなく、新規に設定することが多いです。そのため、登記簿に記載される順位を正確に予測する必要があります。

例えば地上権に対する担保権だった場合は、主登記ではなく付記登記で登記されます。抹消は主登記で入り、移転登記は原則として付記登記ではいります。

このように登記簿記載の知識が必要であるため、登記番号を正確に予測し、登記申請の順番等を正しく組み立てる必要があります。

 

2.原因日付について

順位変更登記で司法書士が最も緊張する2番目の理由原因日付にあります。他の登記と違って合意日ではなく原則的に登記申請日となります。順位変更は既存の登記を変更することを建前としている以上、登記されていない担保権の変更について合意できないとの理屈をとっております。よって新規に担保権を設定すると同時に順位変更する場合は、登記申請日を合意日に記載する必要があります。

うっかり他の登記と同じ日付とする誤りを犯しやすいので、注意が必要です。

 

まとめ

順位変更登記は誤りやすいポイントがたくさんあります。

当事務所ではたくさんの事例を扱っており、融資による担保登記について様々な経験とノウハウがございます。複雑な担保登記で迅速に登記を行いたいとお考えの場合は、一度ご相談いただければ幸いです。

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