診療報酬債権への担保設定

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

本日は、診療報酬債権への担保設定について記載したいと思います。

 

診療報酬債権とは

一般の方が病院等で診療を受けると窓口では3割の費用を支払います。病院等の医療機関は残りの7割の診療費を国民健康保険連合会等から支払いを受けることになります。医療機関は被保険者が窓口で支払った額以外の診療費を翌月10日までに国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金にレセプトを示して請求することになります。請求を受けた国民健康保険団体連合会等は2~3カ月程度後に医療機関に対して支払いを行います。医療機関に融資する金融機関等にとってみれば、2~3カ月後に国民健康保険団体連合会等の信用度が極めて高い機関から確実に支払いをうけられることになるので担保物から確実に回収できるため、大変好まれて利用されております。

 

診療報酬債権の担保設定

診療報酬債権は債権なので、抵当権等を設定することができません。債権担保として設定が許されているものとして質権と譲渡担保が挙げられます。実務上は譲渡担保が利用されることが多いです。質権でも譲渡担保でも実効について便宜が図られております。質権の場合は第三債務者から被担保債権の額に応じた部分に限り、執行手続きによらず直接取り立てることができます。債権譲渡担保は明文上の規定はありませんが判例等で第三債務者から直接取り立てることが認められております。債権質と違って担保物から全額を取り立てることができ、被担保債権を上回った分はその分を清算金として債務者に支払えばよいということになっております。

債権質、譲渡担保共に個別の債権のほか集合債権も担保に取ることが認められております。集合債権譲渡担保の場合、明確性の観点から判例では発生原因だけでなく始期と終期を明確にするなどして譲渡の目的とされる債権が特定されるべきであるとされております。

 

第三者対抗要件について

債権質も債権譲渡担保の第三者対抗要件は原則として、債務者から第三債務者に対して確定日付がある通知を送ってもらうか確定日付がある第三債務者からの承諾が必要となります。しかし、診療報酬債権の場合の第三債務者は国民健康保険団体連合会等の機関となります。国民健康保険団体連合会は都道府県に1団体、計47団体設立されておりますため、大変数が多く手間がかかります。また、債務者から送付してもらう必要があり、債権者からすると不安になると思います。

そこで、よく利用されているのが債権譲渡登記です。債権質も債権譲渡も債務者が法人であれば利用できます。なお、債務者が個人事業主の場合は登記は利用でません。

債権譲渡登記は登記所に保管されている債権譲渡登記ファイルに登記すれば、第三者に対して対抗力を付与するものです。第三債務者へは債権者から登記事項証明書を送付すればよいとされておりますので、現実に担保を実行する段階で債権者から送付すればよいので大変簡便に対抗要件を備えることができます。

なお、債権譲渡登記は第三債務者が不特定の将来債権についても債権の発生原因を具体的に記載すること、始期、終期を記載することで登記することができます。

 

診療報酬債権の担保設定をお考えでございましたら、神戸市中央区で開業しております北村司法書士事務所へ何なりとお問い合わせいただければと存じます。

 

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