相続財産の家財道具等を処分した場合の相続放棄

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

本日は相続人が被相続人の財産を処分した場合、相続放棄できるかどうかを記載いたします。

 

民法921条によると相続財産を処分した場合、相続放棄はできないとあります。「処分」とは法律用語で一般に使われるよりも広い意味で使われております。(「捨てる」「売却する」「譲渡する」「債権の取り立て」等も処分に当たります。)

個人の家財道具等を捨てた場合、相続放棄できるか見ていきたいと思います。

 

民法921条

次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす。

一  相続人が相続財産の全部又は一部を処分したとき。ただし、保存行為及第602条 に定める期間を超えない賃貸をすることは、この限りでない。

 

 

「処分」とは?

判例では「被相続人の所有せし衣類も一般経済価額を有するものはもちろん相続財産に属する」とし、「一般経済価額」があれば形見分けであっても相続放棄は認められないとしました。よって、家財道具を処分した場合、一般経済価額を有するかどうかで相続放棄が認められるかどうか決まることになります。

 

相続放棄を認めた事例

相続放棄を認めた事例は以下のとおりです。

・既に交換価値を失う程度に着古したボロの上着とズボン1着を与えた事例

・不動産、商品、衣類等が相当多額であった相続財産の内より、わずかに形見分けの趣旨で背広上下、冬オーバー、スプリングコートと位牌、時計、椅子2脚を妻が取得した事例

 

相続放棄が認められなかった事例

相続放棄が認められなかった事例は以下のとおりです。

・和服15枚、洋服8着、ハンドバック4点、指輪2個を共同相続人の一人に引き渡した事例

 

まとめ

相続財産の家財道具等を処分した場合に相続放棄が認められるかどうかは一般経済価額があるかどうかで決まりますが、それは相続財産全体の額、被相続人、相続人の財産状態、処分の性質等を総合的に裁判所が判断して決めているようです。

相続放棄をご検討の方は、安易に形見分け等を行わないほうが無難です。

判断に迷われましたら実際に行動する前に専門家にご相談することをお勧めいたします。

 

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