生活保護と代理申請

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

本日は代理人による生活保護申請が認められるか記載いたします。

 

日本国憲法第25条には、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」と規定しております。

この憲法25条に規定する理念に基づき国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するため生活保護制度を設けております。

登記申請にしても訴訟にしても原則は本人が行うこととしておりますが、本人の代わりに代理人を選任することが認められております。

一方で、生活保護申請は、本人の意思に基づき行うことを原則としていることは登記や訴訟と同じですが、何故か代理人申請を認めないとされております。

厚生労働省は生活保護問答集の中で「代理人による保護の申請は認められるか。」という問いの中で「代理人による保護申請はなじまないと解される」という見解を示し、現在もこの見解に基づいて代理人申請を断固認めないというスタンスをとっております。日弁連はこの方針に反発し、厚労省に対して意見書を提出しましたが、現在もこの見解は変わっておらず本人申請以外は認めないままとなっております。

この見解のため、被保佐人や被補助人で意思表示が十分できない方が入院等で生活が送れなくなったときに大変困る事態になっております。被保佐人や被補助人の中には、人と会うことを極端に嫌ったり、財産管理を保佐人や補助人が行っているため自身の困窮状況がわからず市役所の方との面会を頑なに拒む方がいらっしゃいます。本人と直接面談できない場合は、生活保護の手続きが取れなくなることもあります。こうなってしまうと必要な治療を拒否されたりして最悪命を落とす事態になることもあり得ます。

 

一応生活保護には、職権保護の規定が25条に定められておりますが、なかなかハードルが高いのが実情です。

少なくとも被保佐人や被補助人には代理申請を認めて欲しいと思います。

 

(職権による保護の開始及び変更)

第二十五条 保護の実施機関は、要保護者が急迫した状況にあるときは、すみやかに、職権をもつて保護の種類、程度及び方法を決定し、保護を開始しなければならない。

 

 

 

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