民事訴訟の基本と流れ

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

今回は民事訴訟の基本と流れについて記載したいと思います。

多少正確性を欠くところもありますが、本人訴訟をお考えの方は、ご参考としていただければと思います。

 

民事訴訟の基本

民事訴訟の目的は、私人間の法的紛争の解決です。民事訴訟では、権利の存否を巡って争うことになります。権利は観念的な存在であり人間の五感をもって直接認識することができません。そこで、「権利」を「事実」と結び付けることで権利の有無を判定することになります。何を言っているかイメージが湧かないと思いますので、以下の売買の例をもとに解説したいと思います。

 

事例 XYに本を1000円で売った。

   YXから売買契約に基づいて1000円の支払いを要求されている

   YXの要求に応ずるべきか

 

この場合、XYに対して1000円を請求できる権利があるかどうかによって判断することになります。権利は五感で認識できないので、売買を構成する事実があったかどうかで判断することになります。民法555条により売買の成立要件は、①財産の移転約束と②代金の支払い約束であります。よって、権利の有無は、①財産の移転約束(この事例では本の所有権をYに移転する約束)と②代金の支払い約束があったかどうかで判断することになります。これらの事実があった場合は、XYに1000円を請求できる権利があると判断されるため、Yは阻害事由等がない限り原則1000円を支払う必要があります。

 

民法555条

売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

 

民事訴訟の流れ

民事訴訟は、訴え、審理、判決の流れで進められます。訴訟は原告の訴えにより開始されます。民事訴訟で審理の対象となるのは原告の被告に対する権利の有無です。そこで、訴状では、審理の対象となる権利または法律関係を明らかにし、それを裁判官が判断できるよう具体的な事実の形で主張いたします。

 

裁判所は、当事者が主張した事実のみに基づいて審理を行わなければならないとされております。また、当事者間で争いのない主要事実は、例え真実が違っていたことを裁判所が知っていたとしても、当事者の主張通り認めなければならないとされております。従って裁判所で事実認定を巡って行われれる審理は当事者間で争いのあるものに限定されます。当事者間で争いのあるものに関しては当事者が申し出た証拠によって、事実関係の有無を判断しなければならないとされております。

裁判の進め方として、原告が訴状で具体的な事実を主張し、被告は答弁書で原告が主張した事実の認否を明らかにします。被告が認めた事実は、証拠調べを要せずそのまま認定し、被告が否認した事実についてのみ審理が行われます。

 

上記事例においては、原告は①財産(本)の移転約束、②代金の支払い約束があったことを訴状で主張いたします。被告は答弁書において①、②の事実があったかどうかを認否で明らかにします。例えば「①は認める。」「②は否認する」等です。この場合、裁判所での審理は②の事実があったかどうかに限定して行われることになります。(仮に裁判所は刑事裁判等で①の事実がなかったことを知っていたとしても、①の事実があったことを前提に審理を進めなければなりません。)原告は、②の事実があったかどうかを証拠によって、立証することになります。原告の立証が成功し、裁判官に対し②の事実があったという心証が形成されれば、原告が勝訴することになります。

 

以上、民事訴訟の流れを簡単に記載いたしました。若干正確性に欠けるところもありますが、大まかなイメージをつかんでいただければと思います。

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