株主総会議事録、取締役会議事録の押印について

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

昨今、デジタル化に伴って押印等の議論が盛んにされております。

会社法務手続きでも特にご質問が多い株主総会議事録、取締役会議事録の押印について記載したいと思います。

 

株主総会議事録の押印について

株主総会議事録の押印は会社法では規定されておりません。株主総会議事録について記載している条文は会社法施行規則72条です。この72条には、「株主総会の議事録は、書面又は電磁的記録をもって作成しなければならない」ことや記載すべき内容、書面決議の場合の記載内容、報告事項を省略した場合の記載事項等が定められておりますが、押印者については定めがありません。多くの会社では定款で押印者について定めております。定款の記載に従って押印者が決まります。一方で会社定款に何も定めがない場合は、特に押印しなくとも法的にも定款記載事項違反にもなりません。実際、上場企業でも押印をしない会社もあり、事前に法務局と調整は必要ですが、登記も問題なくできております。(登記の場合は、法的に問題なくとも多くの登記官が株主総会の真正の担保として、押印が求めてくる場合が多いと思います。本文に記載の上場企業の場合は、誰もが知る大企業であって毎年この形式で登記しているため、押印がなくとも真正性に問題ないと登記官が判断している可能性が高く一般の企業の場合は、押印を求めてくる可能性が高いと思います。)

上記のとおり、登記の問題は置いとくとしても仮に法的に押印義務がなくとも後のトラブル防止を防ぐ意味でも押印をしておくことをお勧めいたします。

 

なお、登記だけの問題ですが、取締役会を設置していない会社において代表取締役を選定した株主総会の議事録には出席取締役全員の個人実印での押印が必要となります。例外として代表取締役が再任する場合や前任の代表取締役が権限をもって株主総会に出席しその前任者が届け出ている会社実印で押印している場合は、出席取締役全員の押印は不要となります。

 

取締役会議事録の押印について

株主総会議事録と違って取締役会議事録については押印者は法律で義務付けられております。(会社法369条第三項)また、議事録が電磁的記録をもって作成されている場合にも記名押印に代わる措置を取らなければならないとされております。(会社法369条第四項)

 

実際に取締役会が開かれた場合は、出席取締役、出席監査役は必ず押印または電子署名が必要となります。押印する印鑑については特に定めがありませんので認印でも問題ありませんが、代表取締役を選定した取締役会の議事録には登記上の問題として出席取締役、監査役全員の個人実印での押印が必要となります。例外として代表取締役が再任する場合や前任の代表取締役が権限をもって取締役会に出席しその前任者が届け出ている会社実印で押印している場合は、出席取締役、監査役全員の実印での押印は不要となります。(この場合でも出席取締役、監査役全員の押印は必要です。)

 

会社法

(取締役会の決議)

第三百六十九条 

 取締役会の議事については、法務省令で定めるところにより、議事録を作成し、議事録が書面をもって作成されているときは、出席した取締役及び監査役は、これに署名し、又は記名押印しなければならない。

 前項の議事録が電磁的記録をもって作成されている場合における当該電磁的記録に記録された事項については、法務省令で定める署名又は記名押印に代わる措置をとらなければならない。

 

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