固定資産評価証明書を所有者以外の者が取得する場合

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

今回は固定資産評価証明書を所有者以外の者が取得する場合の注意点について記載したいと思います。

不動産登記や裁判所に提出のため、所有者以外の者から委任状を取得して市区町村等に固定資産評価証明書を請求する場合もあるかと思います。しかし、一部の市区町村では前例がない等の理由で拒否されることも多いです。

裁判や仮差押えの前提としての相続登記の場合は、所有者から委任状を取得することは不可能であり、また仮差押えの場合は2週間の時間制限があるため素早く固定資産評価証明書を取得する必要があります。一部の市区町村が拒否するのは、固定資産評価証明書の発行根拠を知らないことが多く、これにより困っている方も多いかと存じますので、市区町村に素早く発行していただくために固定資産評価証明書の発行根拠について記載したいと思います。

 

固定資産評価証明書の発行根拠は地方税法第382条の3です。

この条文によると、固定資産評価証明書を申請できるものとして①第二十条の十の規定によるものと②政令で定める者を挙げております。①の目的で取得する方は稀かと思いますので②に絞って記載いたします。

②の政令で定める者については、地方税法施行令第52条の15に以下のように定められております。このうち、三は地方税法施行規則第12条の5に記載されております。(所有者、破産管財人等)

 

ここまで条文根拠を記載しましたが、わかりにくいので取得できるものを整理すると以下のようになります。

 

1.土地、建物の賃借権者

2.所有者

3.破産管財人等(その他会社更生法、預金保険法に基づく管財人等のその他もろもろを地方税法施行規則第12条の5に定められております。)

4.民事訴訟を申し立てる者

 

この規定により、所有者以外にも賃借権者や裁判を申し立てようとする者には、市区町村は固定資産評価証明書を発行しなければならないことが規定されております。市区町村から発行できないと言われた場合、こちらの規定を示して速やかに発行手続きを取るよう交渉してください。

一方で、地上権者は含まれておりませんので、市区町村から拒否された場合は、法務局からの発行請求書を求める等の別の手段が必要となります。

ご参考としていただければ幸いです。

 

地方税法

第三百八十二条の三 市町村長は、第二十条の十の規定によるもののほか、政令で定める者の請求があつたときは、これらの者に係る固定資産として政令で定めるものに関して固定資産課税台帳に記載をされている事項のうち政令で定めるものについての証明書を交付しなければならない。

 

第二十条の十 地方団体の長は、地方団体の徴収金と競合する債権に係る担保権の設定その他の目的で、地方団体の徴収金の納付又は納入すべき額その他地方団体の徴収金に関する事項(この法律又はこれに基づく政令の規定により地方団体の徴収金に関して地方団体が備えなければならない帳簿に登録された事項を含む。)のうち政令で定めるものについての証明書の交付を請求する者があるときは、その者に関するものに限り、これを交付しなければならない。

 

地方税法施行令第52条の15の表

一 土地について賃借権その他の使用又は収益を目的とする権利(対価が支払われるものに限る。)を有する者

二 家屋について賃借権その他の使用又は収益を目的とする権利(対価が支払われるものに限る。)を有する者

三 固定資産の処分をする権利を有する者として総務省令で定める者

四 民事訴訟費用等に関する法律(昭和四十六年法律第四十号)別表第一の一の項から七の項まで、一〇の項、一一の二の項ロ、一三の項及び一四の項の上欄に掲げる申立てをしようとする者

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

0789559063電話番号リンク 問い合わせバナー