債権譲渡登記の債権発生始期と終期について

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

本日は、債権譲渡登記の債権発生始期と終期について記載したいと思います。

 

債権発生始期と終期とは

債権譲渡登記では、譲渡債権を当事者(譲渡人、譲受人)、債権発生原因、債権発生始期と終期で特定いたします。

譲渡債権が複数の場合に、譲渡債権を特定するため、譲渡したい債権の期間を指定(始期と終期)することで、明確にいたします。

例えば、A社(譲渡人)の売掛金をB社に譲渡する場合を考えます。A社の7月分、8月分、9月分、10月分の売掛金を譲渡する場合は、債権の発生始期として7月1日、終期として10月31日を指定して、特定いたします。

 

債権の発生始期と終期の定め方

債権譲渡登記をする場合は、原則的に債権の発生始期と終期を定める必要がございます。

担保権者としては、弁済を受けられる程度は担保したいと思われるかと存じます。

そこで、おおよそ下記のように定めれば、ある程度は担保できるものと思われます。

 

債権の発生始期の定め方

例えば、譲渡人の売掛金を担保とする場合を考えます。債権の発生始期としては、第三債務者毎に債権の発生を全て調査して、第三債務者毎に定めることが一番間違いがございません。しかしながら、取引先が多い場合は、実務上、事務作業が多くなり、現実的ではございません。そこで、譲渡人の掛け取引のおおよそのサイクルを調べ、仮に3カ月が多いとすれば、登記原因日の6カ月程度を定めれば、回収漏れが少なくなると考えます。(3カ毎に売掛金の発生消滅が繰り返されますので、1サイクル前の期間程度を定めれば、ほとんどの売掛金が消滅しているため、回収漏れの可能性が少なくなると思われます。)どうしてもご心配な場合は、更に1年程度遡って設定することも考えられます。

なお、債務者不特定の場合は、将来債権しか登記できませんので、債権発生始期は、登記原因日が最短となります。(将来債権の場合は、登記原因日より債権発生始期が前の場合は、登記できません)

 

債権発生終期の定め方

債権の発生終期は、最終弁済期+αで定めればよいと考えます。本来であれば最終弁済期で十分でございますが、債務不履行が生じた場合は、困ることになりますので、αの部分を信用度等を考慮して、定めればよいかと存じます。なお、1年又は半年程度としている場合が多いです。

 

回収漏れを防止する趣旨で、債権発生終期をなるべく長期にわたって登記したいとのご要望はあるかと存じます。しかしながら、「期間の長さ等の契約内容が譲渡人の営業活動等に対して社会通念に照らし相当とされる範囲を著しく逸脱する制限を加え、又は他の債権者に不当な不利益を与えるものであると見られるなどの特段の事情の認められる場合には、右契約は公序良俗に反するなどとして、その効力の全部又は一部が否定されること」がございますので、ある程度合理的な期間とする必要がございます。

なお、将来債権として、診療報酬債権を8年3か月分譲渡することを認めた判例がございますが、これは譲渡人等の収益力等によって変わってきますので、一概にはいえないと思います。

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