個人再生手続における非減免債権の取り扱い

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

個人再生手続きは原則、債務を5分の1に減額し、3年間で返済する手続きです。個人再生手続きでも減額されない債権として「共益債権」「一般優先債権」「非減免債権」があります。本日は、個人再生手続における非減免債権の取り扱いについて記載したいと思います。

 

非減免債権となる債権

個人再生手続きで非免責債権となる債権は①再生債務者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権②再生債務者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権③夫婦間の協力及び扶助の義務④婚姻から生ずる費用の分担の義務⑤子の監護に関する義務⑥個人再生前に滞納していた養育費にかかる債権は非減免債権となります。(民事再生法第229条第3項)

なお、租税等は破産手続きでは非免責債権とされておりますが、個人再生手続きでは一般優先債権とされ、再生手続きによらず随時弁済しなければなりません。租税等は再生手続きに関わらず絶対に支払わなければならない債権として扱われます。

 

①の「悪意」とは、相手を積極的に加害する意思をいい、悪意があれば非減免債権となります。悪意がなかった場合は、人の生命又は身体を害する不法行為でかつ故意または重過失があれば非減免債権となります。これ以外の損害賠償請求権は一般債権と同様減額されます。なお、個人再生手続き内で非減免債権かどうかの判断を裁判所はしてくれません。争いがある場合は別途の訴訟で確定させなければなりません。

 

どのような場合に「悪意」があったかや「故意または重過失」があったかは個別の判断が必要となり、一概にいえませんが、飲酒運転や50キロ超のスピード違反で交通事故を起こした場合は、非減免債権となる可能性が高いです。

 

 

養育費は非減免債権となるか

養育費は、個人再生前に滞納していたものは非減免債権となります。個人再生開始後の養育費は将来の支払いとして「共益債権」として扱われます。非減免債権については、再生計画に従って返済され、個人再生の支払い期限が終了した後、残額を一括して支払うことになります。共益債権として扱われる将来分の養育費は、再生計画とは別途、支払い期限が到来するたびに支払う必要があります。

 

個人再生手続における非減免債権の取り扱い

非減免債権は民事再生法で再生債権の総額から除かれる債権として規定されておりません。よって原則は、個人再生手続きに組み込む必要があり、債権者一覧表にも記載が必要です。単に個人再生手続内で減額がされないだけです。

 

よって、他の再生債権と同様に再生手続きの範囲外で勝手に弁済することはできなくなります。再生計画が確定した後、初めて弁済ができるようになります。

 

非減免債権の弁済方法

非減免債権の弁済は他の再生債権と基本的には同じ扱いをうけますが、以下の点で異なる扱いを受けます。

①債権額が減額されることはない

②弁済方法(再生期間中は、他の再生債権と同様に再生計画で圧縮した額だけ支払う。残額は再生期間終了後に一括払い)

 

再生期間中に全額を支払うとすると、再生計画の履行可能性が損なわれることになり、結果として非減免債権の債権者への支払いも滞ることになるため、このような規定が設けられました。一方で再生債務者にとっては、再生期間が終了したら直ちに一括弁済をしなければなりませんので、再生計画の履行期間中も別に積み立てをしておく必要があります。

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