スクイーズドアウト(少数株主の排除)とは?

皆様、こんにちは。

司法書士の北村でございます。

 

本日はスクイーズドアウト(少数株主の排除)について記載したいと思います。

スクイーズドアウトとは、M&Aや事業再生手続きの過程の中で、特定の株主に株式を集中するため、少数株主の株式を強制的に買い取る手法をいいます。

 

スクイーズドアウトの必要性

多くの企業において、株式が分散していることも珍しくありません。M&Aや事業再生をすすめるに当たって、意思決定の迅速化のため持ち株比率を100%にするニーズがあります。全ての株主が、任意に買い取りに応じてくれる場合はよいのですが、中には反対する株主がいたり、株主が不明の場合もあります。そこで、強制的に株式を買い取れる手段として法的に認められた手法がスクイーズドアウトです。

 

スクイーズドアウトを行うメリットとして以下のものが挙げられます。

・意思決定の迅速化

・反対株主の排除

・税制上の優遇措置が受けられる場合がある

・事業再生等で全ての株主を排除(100%減資)することができる(従来の株主を排除し、新たなスポンサーに株式を集中させることができる)

 

スクイーズドアウトの手法

 

1.全部取得条項付き株式を用いる方法

かつてのスクイーズドアウトの手法はほとんど全部取得条項付き株式を発行して行う方法がとられていました。現在では法改正により、いろいろな方法が認められたため、手順が複雑な全部取得条項付き株式を用いる方法はあまり用いられておりません。

 

手順は以下のとおりです。

①株主総会で会社が発行する全ての株式を全部取得条項付き株式に種類変更する。

②株主総会で会社が全部取得条項付き株式を全部取得する。

③全部取得条項付き株式の取得対価を普通株式とし、少数株主に交付される株式が1株未満の端数となるように調整する。

④端数株式を売却し、少数株主に株式の代わりに現金を交付する。

この手順により、少数株主を排除することができるようになります。

 

2.株式併合を用いた方法

かつては疑義がありあまり実務上、利用されておりませんでしたが、法改正により利用されるようになりました。

株式併合とは、例えば100株を1株に併合する手法です。この場合、10株を保有していた株主は0.1株しか保有できなくなります。この端株(1株未満の株式)の株主に対して株式を交付せず、現金交付することで、少数株主を排除することができます。

 

株式併合を用いた手順は以下のとおりです。

①株主総会で株式併合の決議をする。株式併合の割合は、少数株主に交付される株式が1株未満の端数となるように調整する。

②株主に個別通知する。(株式併合の効力が発生する日の20日前までに、すべての株主に対し、併合する株式の種類、概要、割合等を記載したものを通知しなければなりません。)

③端数株式を売却し、少数株主に株式の代わりに現金を交付する。

 

3.株式等売渡請求

対象会社の議決権保有割合が90%以上確保している場合に用いることができます。90%以上の議決権を保有している場合、対象会社の承認を受けたうえで他の株主に対し、保有する株式の全部を売り渡すことを請求することができます。他の手法と比較して、手続きが簡単なため、90%以上株式を保有している場合、有効な手段です。

 

株式等売渡請求を用いた手順は以下のとおりです。

①90%以上保有する株主から対象会社に対して、株式等売渡請求を通知

②対象会社の承認(取締役会設置会社の場合は、取締役会決議で承認)

③対象会社から取得日の20日前までに株主に対して通知

 

スクイーズドアウトを行う上での注意点

・多額の資金が必要です。

・反対株主から「価格決定の申立て」等を申し立てられることにより、時間がかかる可能性があります。

 

スクイーズドアウトは強制的に少数株式を買い取る手続きです。このため、少数株主の保護も法律に定められております。買取価格も適正価格で泣ければならず、もめた場合は裁判所に価格決定の申し立てを行うことも少数株主の権利として認められております。これにより、思ったより多額の資金や時間がかかることもあります。スクイーズドアウトを行う場合は、まとまった資金と余裕のあるスケジュールで行うことが必要です。

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